私たち国鉄労働組合は、7月27日~28日、ニュ-ウェルシティ湯河原において第95回定期全国大会を開催し、組織強化・拡大を柱にJR及びグループ・関連会社における労働条件改善や安全・安定輸送の確立、地方公共交通の維持・活性化、2027年春闘での大幅賃上げ獲得など全力で闘い抜く決意を固め合い、向こう一年間の運動方針を確立した。

 2026年初頭、アメリカがベネズエラに軍事侵攻してマドゥ-ロ大統領を拘束した。その後も核開発の阻止を理由にアメリカ・イスラエルによるイランへの軍事攻撃は全世界に衝撃を与えた。ロシアによるウクライナへの軍事侵攻から4年以上の歳月が経ち、イスラエル軍のパレスチナ・ガザ地区への攻撃は停戦合意の目途すら立たない状況で、国連憲章に違反する事態は相次ぎ、世界各地で戦火は広がり、多くの市民の尊い命が犠牲になっている。

 国内では、高市政権が誕生して半年が経過する中、台湾有事を日本の存立危機事態との国会答弁により中国との緊張が一層高まる一方、高市首相は自民党大会で「時はきた。改正の発議に目途が立った状態で来年の党大会を迎えたい」と憲法改正に向けた強い意欲を示し、2026年度防衛費予算は初めて9兆円を突破するなど「安保三文書」の改訂や「非核三原則」見直しをはじめ、防衛力強化や武器輸出の全面解禁、「国家情報会議」設置法案やスパイ防止法など国内での法整備を進め、戦争ができる国へと突き進む危険な動きとなっている。

 敗戦から80年を迎えた今日、私たちは、あらゆる人々が人間らしく生き働き続ける社会の確立に向け、平和・人権・民主主義の、憲法理念実現の取り組みに全力をあげなければならない。

 東日本大震災から15年が経過した現在も東京電力・福島第一原発事故の復旧の目途は立たず、地元漁業関係者や福島県民をはじめ多くの反対の声を無視して「ALPS処理水」の海洋放出は繰り返され、加えて、イラン戦争によるエネルギ-危機を逆手に、老朽原発の建て替えや次世代革新炉など原発推進政策が進められており、被災地の一日も早い復興に向けた取り組みを継続していかなければならない。

 JR福知山線及び羽越本線の脱線事故から21年が経過し、事故の教訓は生かされないばかりか合理化・効率化施策による要員不足から、車両や保全・設備への負担は増大するなど輸送障害は増加の一途を辿っており、JR発足から来年40年を迎える中、鉄道の「安全神話」は崩壊し安全輸送の根幹までもが脅かされ、労働災害は後を絶たず、労働者の健康や命までもが奪われる事態となっている。

 国労は交通運輸に携わる労働組合として、公共交通機関であるJR各社の社会的責任の履行やコンプライアンス遵守、労働災害・事故防止対策の取り組みなど利用者や地域住民の立場に立ち、交通運輸に結集する全ての仲間と連帯した「安全・安定輸送の確立」と「誰もが安心して安全に働ける職場づくり」をめざす運動を強化し続ける。

 ローカル線をはじめ地域公共交通を守る闘いが「地域公共交通活性化再生法改正法」により新たな段階を迎える中、鉄道路線を維持するための公的資金支援制度の拡充や地域公共交通を守る立場での持続的な安定経営の確立に向け、沿線自治体だけでなく国による積極的な関与が強く求められている。同時に、JR各社及びグループ・関連会社が推し進める営利優先の様々な諸施策に対する労働条件改善は喫緊の課題であり、格差是正に向けて「同一労働同一賃金」の確立と真の働き方改革を実現させることが急務な課題となっている。

 私たちはこの間、「組織強化・拡大の具体的な運動展開」を全職場から実践し、組織拡大運動を全ての闘いの集約点として全力で取り組んできた。これらの取り組みが仲間の信頼や共感に結び付くなど、各エリア・地方から積み上げてきた成果や教訓に学び、組織強化・拡大と次世代組合員への運動の継承を、不退転の決意をもって全力で取り組んでいく。

 以上、宣言する。

2026年7月28日 国鉄労働組合 第95回定期全国大会